8月16日金曜日
身体を細くするふくろうのように、通りかかったもの(わたし)を
わたしはあなたを殺さない。
あなたもわたしを殺さない。
「努力した」とひとは言いたくなるけれど、「努力することを許さ
父さん、お金を稼いでくれてありがとう。母さん、家事をしてくれ
朝ごはんがおいしくてうれしい。
就職に至らなくても、時間や職種を工夫して、お金を稼ぐ。
父は二分法だ。これはよい、これはわるい。父の法の下で、わたし
わたしたちがどのようにものを考えるのか、わたしたちはなにの領
あれだけの風が吹いて、家一軒、どころか屋根ひとつ飛ばされてい
言葉にしたら大きすぎて、間違いみたいな気持ちがして、怖くなる
いまここ。
大火傷をおってただれた穴の空いた腕が映し出される。これからそ
連日、男が逃げ場のない男を殴る映像が繰り返し流れている。
父は大興奮して、けらけらと、それから鼻で笑い、「どいつもこい
日本中で、ものがよく売れ、胃腸がフル稼働していることだろう。
わたしがいなくなったとたん話すことをやめて、行動して、まるで
わたしを追い出している。無意識だから、淋しい。
この前、「自殺者がでたらあとまで言われつづけるからね」と他人
父は目の前のこと、自分のこと、しか考えられない。いまこの瞬間
夕食のあとは辛い気持ちになる。1日が終りそうで、ほっとして、
首を吊ること。
父は喜んでくれる。
今日は母が美容室に連れていってくれた。カット代も払ってくれる
わたしはモンスターではないということ。
人間は多様であること。
だから、人間をモンスターと呼ぶ人間も、わたしは許容したい。
わたしは人間を信じているということ。
人間の醜さも、無垢さも、変化も、強さも弱さも、信じているとい
だから、わたしは殺されたくないし、殺したくもないが、殺される
自殺すること。
人間の無意識が怖いこと。怖いことを手放せないこと。ないことに
父に愛されたいのは、古い恋人に執着しつづけるようで、笑ってし
母の記憶。星の王子さまを、読み聞かせてくれたこと。絵本ではな
父の記憶。あぐらをかいた上に座ることが好きだった。わたしは周
父もあの頃は、よく話しをして、よく笑った。
疲れている。夜は疲れている。
やすらぎかたがわからない。
やすらぎかたを身につけられなければ、どうにもならないのではな
美容室では深呼吸をした。ずっと、深呼吸をした。
帰りに見た鏡の中のわたしは、あたらしい髪型が意外にも似合って
1匹の猫が見あたらない。
「あの子ったら、『孫を生んであげたんだから』なんて言うから、
わたしは、彼女の言葉ではないとおもう。彼女が思いつき、口に出
わが子を見捨ててはならない、とは言えない。いつまでも面倒を見
ふたりよりも、ひとりのほうが、安い。
それは言葉にされなかったとしても、生まれることを止められない
わたしは疲れた子どもで、早く眠りたくて、ぐずっている。
大人になるということは、家族と離別することではなくて、家族と
言葉がもっとも淋しい。
言葉がもっとも切ない。
言葉がもっとも醜い。
言葉がもっともままならない。
人間はもうすこしタフだ。
「この街の踊りがくだらなく、隣街の踊りがすばらしい理由がわか
自分が歯がゆい。もっと感謝してほしい。
わたしが多少とも冷静にものが考えられる(考えられるとして!)
核兵器が用いられ、放射能まみれになって、内側からも外側からも
大地震が起こる。
交通事故。
わたしは死ぬかもしれない。